仲間との飲み会や職場での買物等でワリカンにする機会がありますよね。何気ない日常風景の小ネタのようですが、案外重要です。これが会社での立ち位置を決めてしまうこともあるので今回とりあげました。
お得なワリカン負け
結論から言います。
例えばちょうど割り切れる3000円のワリカンだとすっきりします。これが2800円だと三等分が面倒ですよね。10円単位まで分割しようとするとおつりを崩さないといけないのでお店も手間です。
そういうときは、あなたが1000円払っておつりの200円をふたりに受け取ってもらうようにするわけです。
べつに仰々しく文章にするほどのことでもないのですが(笑)、この些細な行為が案外大事です。
この「ワリカン負け」という小さなことをクセにすると人間関係にも結構大きく響いてきます。
素敵なAさん
こんなことがありました。
若い頃、三人構成で七日間の催事をすることになりました。そのレポートも分担ですが三等分できないため、誰かが一日分多くやることになります。
そのとき話し合う以前にAさん(と呼びます)が自分の受持ちを三日分埋めてからあとの二人に二日分ずつのレポートを託したのです。二人は恐縮しましたがAさんが気負うわけでもなく当たり前のようにしているのでお願いすることにしました。
このちょっといい話を後日、仲間に話したところ
「Aさんはそういう人だよ。ワリカンのときも絶対多めに払うしね。」
という評判を聞きました。小さなことではありますが、Aさんのように常に自分の負担を多めにする人はいつの間にかそういう評価が固まってしまうのです。
セコいBさん
翻ってBさん(と呼びます)の話をします。Bさんが部署清掃のとき、毎回いつの間にかいなくなるとの苦情が入りました。そのとき
「Bさんはセコいんです。ワリカンのときも後輩相手に小銭単位ですよ。」
という評判を聞きました。つまりBさんは労働もお金も絶対に「ワリカン負け」しないわけです。
実は飲みの席でも普段はだれがいくら払ったかなんて、いちいち気にしませんし覚えてもいません。しかしこんな些細なことでも別の出来事がきっかけで記憶が呼び起こされ「そういえば・・」という感じで人のイメージを固めていくことがあります。




あえての損得勘定
細かいことですが、検証してみましょう。
例えばワリカン負けしたとしてもせいぜい数百円です。またAさんのレポートを書く労働も20分程度のことです。これらを繰り返したとしてもそんなに大きな負担にはなりません。
しかしこれを自分の行動基準(クセ)にすると、大きな見返りがあります。
自己負担を大きくしている人は見返りを期待してやっているわけではありませんが、結果的に負担以上の得をします。
ドライなたとえですが少額の積み立て預金が長年にわたると複利効果もあって大きな利益をもたらすようなものです。
これ見よがしではない日常の積み重ねが、小さなことのように見えて実は人からの評価の大きな材料になります。
ではBさんはどうでしょう。 後輩相手に小銭単位 のワリカンをしても、自分が多く払うときと比べてせいぜい数百円たすかるだけで、仮に全額おごったとしても数千円でしょう。
そしてこのお金を負担していたらセコいとは言われなかったと思います。ひょっとしたら清掃をサボったことも訴えられなかった可能性もあります。
あえての損得勘定ですが、ワリカン負けは自分への投資と言えるかもしれません。
こんな細かいことは自己啓発本やハウツーものには載っていません。しかし私の長いサラリーマン生活の経験から間違いなく言えることです。また私がする人物評価にも少なからず影響を与えています。
このブログは、会社が自分に合わなければ辞めたっていいと主張しています。
しかし会社とは、今回のような業績に直接関係ないことにも居心地が左右されることは知っておいてもいいと思います。
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