私は約40年のサラリーマン生活で新入社員から執行役員まで、いろいろな立場を経験しました。そこで強く思うことは会社を構成している社員には実は優劣の差なんて、ほとんどないということです。だから自分自身にダメ出しなんか絶対にしないでください!
社員の正しい評価なんて不可能
会社において人事評価は不可欠です。これにより給料やボーナス、昇進、降格等いろいろなことが決まってきます。しかし私は人事評価自体に大いなる疑問を感じています。その理由の一部は以下のとおりです。
- 上司に評価能力がない
そもそも能力の低い上司に部下の評価なんてできません。例えばバカな役員が間違った会社方針を打ち出したとき、盲目的に従う社員の評価はよくて間違いに気づく社員の評価は低くなります。つまり本来の能力と真逆な結果となります。
このようにろくでもない上司がついてしまった際はメンバーのまともな評価ができなくなります。
- 上司の価値観で評価基準が違う
上司がバカでなくても評価基準、言い換えればその人の価値観も千差万別です。例えば残業をしない社員に対し、業務が効率的と思う上司と仕事に対するモチベーションが低いと思う上司によって評価も劇的に異なります。
- 社風によっても評価基準が違う
モノ言う社員は革新的なことが好きな会社では持ち上げられ、波風が立つことをよしとしない会社には逆に疎んじられます。
- 今までの評価に引きずられてしまう
社歴が長い社員は今まで受けてきた評価がベースになるため、新しい上司が評価する場合、その上司は過去のデータを引きずりがちです。そのため評価が改まるということが実際の会社のなかでは難しくなります。
人事評価なんて単なる参考意見
営業成績が超優秀あるいは業績にインパクトのある技術開発をしたという人は当然人事評価も良くなりますが、あなたの周りを見回してもそういう分かり易い人は滅多にいないと思います。私の経験則でも優劣が目立つ人は数年にひとりいるかいないかです。
このように人事評価はもともと優劣をつけるのが難しい状況のなかで実施されることがほとんどです。
だから人事評価なんか重要視せずに、ただの参考意見と受け取ったほうがいいです。
上場企業の執行役員経験の長い私が言うのだから間違いありません。「上場企業の執行役員があえて言う」というえらそうなブログタイトルにしたのも、それなりの説得力をもてると思ったからです。僭越ですが私が発信することで、あなたが自己評価をマイナスのほうに間違わない助けになればいいと思っています。
上司の評価なんて催眠術
人事評価を受ける人は当たり前ですが、その会社に勤めている人です。
あなたにとって同じことの繰り返しのように見える業務が会社存続にとって一番重要なことなのです。
上司からの評価なんて参考意見と言いましたが役職が上になるほど口が達者になることが多いので、いろいろな論拠を持って評価対象者をそこに当てはめようとします。しかし、それは上司からの催眠術と思っておけばいいのです。




納得できない評価を受けたとき
では矛盾だらけの人事評価にはどう対処すればよいでしょうか。
このブログで一貫して書いてきたように、今の会社だけではなくもっと視野を広めてもいいと思うのです。
会社は人生のステージです。自分に合ったところは今の会社ではないかもしれません。だから会社なんて辞めたっていいのです。
会社を辞めないときは、社内で自分に合う上司のいそうな部署に異動願いを出すとか方法は探せばあります。大事なことは人事評価を信じすぎないことです。評価より自分を信じることで現状打開の糸口が見えてきます。
そこで結論です
いろいろと過激なことも書きましたが、言いたいことはひとつです。
ダメだと思ってしまう原因は往々にして会社からの評価です。自分の評価は自分がするもので他人の評価に依存してはいけません。
評価なんて人や環境でびっくりするほど変わります。
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